上方舞吉村流 吉村美輝和 舞の会 吉村美輝宗をしのんで
日時 2024年10月20日(日)
会場 祇園甲部歌舞練場
開場 10:00時 開演 11:00時 入場料 5,000円
地唄 袖香炉 吉村三鈴
日本舞踊 上方舞吉村流 吉村三鈴 公式ウェブサイト 情報ページ
information
上方舞吉村流 吉村美輝和 舞の会 吉村美輝宗をしのんで
日時 2024年10月20日(日)
会場 祇園甲部歌舞練場
開場 10:00時 開演 11:00時 入場料 5,000円
地唄 袖香炉 吉村三鈴
支度も整い、徐々に緊張感が高まってきました。 最終確認して さあ、いよいよ舞台へ!
鼠で、遊女、座敷舞の品格、そして子之助とのバランス。 かつらは、名匠大澤金久さんが作って下さったオリジナルです。 この鬘の凄さを、延々と語りたい。。 指物(さしもの=髪かざり)は 洗朱の疋田、特徴的な笄と櫛で華やぎを持た … “舞の会 情景その五” の続きを読む
傾城はつかの衣装は地唄舞の作物らしさを 大切に、細かな工夫をしています。 角出しに結んだ帯の下に特殊な帯締めを覗かせます。 上方風なお洒落で遊女らしく。
お化粧は眉毛、アイライン、口紅など 日本画用の筆で繊細に 描いていただきます。
お化粧は 歌舞伎の女形として ご活躍されている中村京妙さんに お願いしています。 本番に向けて集中が高まってくる時間です。
11月23日永田町の国立劇場にて「京阪 舞の会」で 「鼠の道行」を家元と舞わせていただきました。 プログラムと一緒に写っているのは熊本県山鹿の来民うちわです。 楽屋での支度には欠かせないお道具の一つです。
上方舞の中でも、作物(さくもの)に属する洒脱な作品です。 歌詞そのものの面白さに加えて、四世家元吉村雄輝師による振り付けがユーモラスで、人気の高い曲です。 登場するのは、子之助とはつかの二匹の恋人同士のねずみ。 子之助は … “「地唄 鼠の道行」解説” の続きを読む
上方舞の中でも、作物(さくもの)に属する洒脱な作品です。
歌詞そのものの面白さに加えて、四世家元吉村雄輝師による振り付けがユーモラスで、人気の高い曲です。
登場するのは、子之助とはつかの二匹の恋人同士のねずみ。
子之助は手代、はつかは傾城つまり遊女という設定ですから、自由に逢うことが難しく、逢瀬にはそれなりに苦労していたのかもしれません。
二人(二匹?)の毎日はイタチに追われたり、まだら猫のトラに襲われそうになったり、猫いらずや極楽落とし(鼠取りの仕掛け)に肝を冷やしたり。
日々の暮らしの辛さに耐えかねて、元旦早々子之助は自分は水壺に身を投げ、後の弔いをはつかに託そうとします。
一方のはつかは、せめて一日は夫婦になって過ごしたいとかき口説き、
そうこうしているうちに、裏口から走りこんできたブチ猫のトラに仰天した二匹は、あたふたと水壺に飛び込んでしまいます。
軽妙でペーソスのきいた曲調にのって、2匹のネズミが心中するまでを描いた一節ですが鼠といえども、
吉村流の振り付けでは、はっきりと各々の性格が描かれております。
子之助は慎重で堅実、かたや、はつかは子之助を一途におもいながらも行動には軽々しいところがあります。
舞踊で、演題に「〜の道行」と題されている時には、今日その時、どうしても生きては行けない切羽詰まった事情を背負った恋人同士が、
最期に命の遂げる場所を求めて死出の道を行く、その場面を情感豊かにしっとりと描いていることが多いのですが、
この鼠の道行は、演目の後半に二人(2匹)で一緒に死のう!と決めてから心中するまで、まことに慌ただしくスピーディーです。
子之助はつかは各々の思いの中、一気に心中に向かって行きますが、そのバタバタした様子も鼠らしくコミカル描かれています。
舞台は正月飾りの餅花の下、2匹の鼠たちがイタチに追われてやってきたところから始まります。
ねずみの道行は奇抜で洒落のきいた作品であるだけでなく、
情愛の細やかさ、愛嬌のあるおかしさなど、
懐の深い上方舞の魅力に溢れています。
餅花もねずみの目から 吉野山 子の日の松もいく春も 大黒天に神かけて 契りし仲の 子之助 傾城20日もろともに いたちに追われようようと 桁や鴨居の町はずれ 極楽落とし伏し拝み 見やるこなたの欠け椀に 入れたるもの … “「地唄 鼠の道行」歌詞” の続きを読む
餅花もねずみの目から 吉野山 子の日の松もいく春も
大黒天に神かけて 契りし仲の 子之助 傾城20日もろともに
いたちに追われようようと 桁や鴨居の町はずれ 極楽落とし伏し拝み
見やるこなたの欠け椀に 入れたるものはさながらも 猫いらずかと恐ろしや
チュッと跳びのき水壺の 影に隠れて身をひそめ
子之助あたりを見渡して コレのう、はつか そなたは何ゆえチョロチョロと
勤めの中を逃げ走り しおいりさいとかじるうち チャッと追われてチュッと逃げ
とりもち又はこんにゃく玉 嫌いなもので憂き苦労
これも前世の神仏を 食い荒らしたる報いにて 思えば我ら二匹も
無中無点に暮らせしが 今この水壺に身を投げて
そなたはのちに永らえて 寺の盛り物かってとし あと弔うてたもいのと
山椒のような目をこすり ねずみ泣きかとばかりなる
ああそりゃ何言わんすそもやそも
落雁ねずったらつきだしに 天井や二階の隙間より 初めて見たのが縁となり
紋日全盛正月の 鏡ひく夜のかき餅を お前とかじらぬことものう
せめて一日夫婦にならば たんきり見せぬはてまでも 水も汲みましょ枕もくわよ
昼はよう寝て夜にならば ほたえ歩くを楽しみと 口ひげにすがりつき
前足にいだきつき 夫の身にぞや食いいたる
「傾城はつか用意しや」 「ハイ子之助さん」
かかるところへ裏口より まだらのとらが走りきて
あれあれこわやと水壺へ
花のはつかに子之助が ここぞ浮名やとどめけん
舞の会 -京阪の座敷舞ー 平成30年11月23日(金・祝) 東京半蔵門・国立劇場 入場料金 全席指定7,000円 学生4,900円 昼の部 午後1時開演 地唄 鼠の道行 吉村輝章 … “舞の会 -京阪の座敷舞ー” の続きを読む